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なぜx=sin θと言う置換を思いついたのか

なぜx=sin θと言う置換を思いついたのか

なぜそんな置換を思いつくのですか?

\(\displaystyle \int \sqrt{1-x^2}\,dx\)を求めるときは\(x= \sin \theta \quad \left(-\frac{\pi}2\leq \theta \leq \frac{\pi}2\right)\)
と置換する・・・というのは理系生必須の手法だ。

たまに「どうしてこんなうまいことを思いつくのですか?」と言う質問があるが,オレが思いついたわけではなくて(当たり前),たぶん今の微積分の基礎を作ったライプニッツが思いついたのだろうが,どうやってこれを発想したのかは知らない。

ただ推測は出来る。おそらく,\(\displaystyle \int \sqrt{1-x^2}\,dx\)が計算したくて思いついたことでは無いと思う。
「置換積分」という手法を思いついたときに,これで何が計算できるかと考えたのだと思う。

つまり,次のような気持ちだったのではないかな。

  1. \(x= \sin \theta\)という置換をしたら何が起こるのかな。
  2. \(dx = \cos \theta \,d\theta\)となるぞ。
  3. \(\displaystyle -\frac{\pi}2\leq \theta \leq \frac{\pi}2\)としておけば
    \(\cos \theta = \sqrt{1-\sin^2 \theta}=\sqrt{1-x^2}\)となるから,\(dx = \sqrt{1-x^2} \,d\theta\)だ。
  4. \(\displaystyle \frac1{\sqrt{1-x^2}}dx = d\theta\)となり,両辺に\(\displaystyle \int\)を付けてしまえば良いというのが置換積分だから\(\displaystyle \int \frac1{\sqrt{1-x^2}}dx = \int d\theta =\theta +C\)だ。\(\displaystyle \int \frac1{\sqrt{1-x^2}}dx \)が
    \(x= \sin \theta\)という置換で求められた!
  5. ではこれと似た\(\displaystyle \int \sqrt{1-x^2}dx\)を計算してみよう。とりあえず部分積分を行って

    \(\displaystyle \int 1\sqrt{1-x^2}dx= x\sqrt{1-x^2}-\int x \cdot \frac{-2x}{2\sqrt{1-x^2}}\,dx\)

    \(\displaystyle = x\sqrt{1-x^2}-\int \frac{(1-x^2)-1}{\sqrt{1-x^2}}\,dx\)

    \(\displaystyle = x\sqrt{1-x^2}-\int \left(\sqrt{1-x^2}-\frac1{\sqrt{1-x^2}}\right)dx\)

    よって,
    \(\displaystyle \int \sqrt{1-x^2}\,dx = \frac12 x\sqrt{1-x^2}+\frac12 \int \frac1{\sqrt{1-x^2}}\,dx\)

    右辺が\(x=\sin \theta\)の置換で求められるのだから,左辺もそうだ!

こんな感じだったのではないかと想像している。

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