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きみは「ロピタルの定理」を本当に知っているか

はじめに

受験生や予備校関係者に誤解が多い「ロピタルの定理」について解説する。
私の考えは次の通りだ。

  • ロピタルの定理は知っていても入試では実質的に役に立たない。
  • 生半可に知っているとかえって害になる可能性があるので積極的に教えるつもりはない。
  • それでも知りたいのなら教えるよ。

「ロピタル」は入試で得にならない

「入試で『ロピタルの定理』を使ってよいですか?」
と言う質問を時々受ける。

私は次のように答える。

  1. ロピタルで簡単になる入試問題はほとんどない。数学の教官の立場で考えてみれば「ロピタルを知っているかどうかで極端に作業量が変わる問題は出したくない」と思うに決まっているでしょ。「君がロピタルに気づいて数学者が気づかない」は1000000000%あり得ないよ。
  2. だから,ロピタルで楽になる問題は私大入試の小問集合(簡単な問題で答だけ書けばよいタイプ)でたまに見かける程度。国公立の2次試験では使って得する機会が極めて少ない。
  3. 以上から「使ってもいいですか?」と言う質問自体がナンセンス。
  4. どうしても使わないと求められないと言うときは,減点覚悟で使いなさい。白紙答案を出すよりマシ。

以前東大の問題で\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{x^2}{e^x}=0\)が解くのに必要なのに,問題文に「これを使ってもよい」とのただし書きがないことがあった。ノーヒントで証明するのは東大受験者でも大変だからロピタルで示すしかないな,生徒にロピタルを教えるべきだな・・・と思っていたら,後日非公式な情報で「その程度は明らかにしてよいらしいよ」と知らされた。だから,ロピタルで得することはやはり無いと思う。

そもそも「ロピタル」を正確に知らない受験関係者が多い

「ロピタルの定理」とは次の命題Aだと思っている受験生や予備校講師が多いと思う。


【命題A】
\(f(x)\)と\(g(x)\)は微分可能とし
\(\displaystyle \lim_{x\to a}f(x)=
\lim_{x\to a}g(x)=0
\)
とするとき(\(a\)は定数)
\(\displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f(x)}{g(x)}=
\lim_{x\to a}\frac{f'(x)}{g'(x)}
\)


しかし,これは「ロピタルの定理」ではない。それどころか,そもそも成り立たない命題なのだ。
【命題Aの反例】
\(\displaystyle f(x)=x^2\sin \frac1x,\quad g(x)=x,\quad a=0\)とする。
\(f(x)\)と\(g(x)\)は微分可能であり,
\(\displaystyle \lim_{x\to 0}f(x)=\lim_{x\to 0}g(x)=0\)
を満たす。
(注.\(-x^2 \leq f(x) \leq x^2\)となり,\(x\to 0\)とすると左辺も右辺も0に収束するので,はさみうちの原理から\(\displaystyle \lim_{x\to 0}f(x)=0\)と分かる。)

\(\displaystyle\lim_{x\to 0}\frac{f(x)}{g(x)}=\lim_{x\to 0}x\sin
\frac1x=0\)
となる。
(注.\(\displaystyle -|x| \leq x\sin \frac1x \leq |x|\)となり,\(x\to 0\)とすると左辺も右辺も0に収束するので,はさみうちの原理から\(\displaystyle \lim_{x\to 0}x\sin \frac1x =0\)と分かる。)
しかし
\(\displaystyle \lim_{x\to 0}\frac{f'(x)}{g'(x)}=\lim_{x\to
0}\frac{2x\sin \frac1x-\cos \frac1x}{1}\)
となり,これは発散する。
(注.\(\displaystyle \lim_{x\to 0}x\sin \frac1x =0\)であるが,\(\displaystyle \lim_{x\to 0}\cos \frac1x\)が発散してしまう。)

よって
\(\displaystyle \lim_{x\to 0}\frac{f(x)}{g(x)}\neq \lim_{x\to
0}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)
となる。


上記の「ロピタルの定理ではない偽の命題」のどこを修正すれば「ロピタルの定理」になるのか,それが分からなければロピタルを入試で使うべきではないよ。

某有名参考書の1990年頃の版のコピー

命題Aを「ロピタル」と誤って紹介する参考書・問題集は多い。例えば次に見せるのは、高校で採用されることも多い某有名参考書の1990年頃の版のコピーだ。実は数研の赤チャート。当時はチャートシリーズで一番難しいのは「赤」だった
ss 2016-07-22 10.42.28
ここにある(A)がまさに命題Aだ。当然間違っている。
さらに(B)も間違っている。
【(B)の反例】
\(\displaystyle f(x)=\frac1 x +\sin \frac{1}{x}\),\(\displaystyle g(x)=\frac1{x}\)、\(a=0\)
とする。
\begin{align*}
|f(x)| &=\Big| \frac1 x +\sin \frac{1}{x} \Big|\\
&\geq \Big| \frac1 x \Big| – \Big| \sin \frac{1}{x} \Big|\\
&\geq \Big| \frac1 x \Big| -1\\
& \longrightarrow \infty \quad (x\to 0)
\end{align*}
より
\(\displaystyle \lim_{x\to 0}|f(x)|=\infty\)

また
\(\displaystyle \lim_{x\to 0}|g(x)|=\lim_{x\to 0}\Big|\frac1x\Big|=\infty\)

\(\displaystyle\lim_{x\to 0}\frac{f(x)}{g(x)}=\lim_{x\to 0}\left(1+x\sin\frac{1}{x}\right)=1\)
である。

しかし
\begin{align*}
\lim_{x\to 0}\frac{f'(x)}{g'(x)}
&=\lim_{x\to 0}\frac{-\frac1{x^2}+\cos \frac1x \times
\left(-\frac1{x^2}\right)}{-\frac1{x^2}}\\
&=\lim_{x\to 0}\Big(1+\underbrace{\cos \frac1x}_{発散}\Big)
\end{align*}
となり,これは発散する。

つまり,
\(\displaystyle\lim_{x\to 0}\frac{f(x)}{g(x)}\ne \lim_{x\to 0}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)
となる。


あんな有名な参考書でも間違いを載せていたのだ。(注.現在は修正され,正しく書かれている。)
未だに間違ったままを書いている参考書や問題集があるのは仕方ないかも知れないが,嘆かわしいことだ。
ただ,上記の「(B)の証明」と称するもの((A)の次の行から(B)の直前までの部分)をよく見ると「ここが怪しい」と言う部分に気づくはずだ。気づかなければロピタルを使うのはやめた方が良いと思う。

ロピタルの定理とはどういうものか

ロピタルの定理がどうしても知りたいと言う人は,以前某雑誌に私が書いた原稿があるので読んで下さい。

追記。「ロピタル」についてのひどいサイト

アクセスログを見ると「ロピタルの定理」を検索してここにたどり着く人が多いようだ。検索結果に表示される他のサイトを見ると・・・頭が痛いのが色々ある。
感想を書くけど,良い子は見に行ってはいけません。何か悪いものが伝染しますから。

  • 高校数学の美しい物語
    このサイトによると「ロピタルの定理」とは,

    「\(\displaystyle \lim_{x\to a}\)が不定形で適当な条件を満たせば,\(\displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f(x)}{g(x)}=\lim_{x\to a}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)」

    だって。「適当な条件を満たせば」ってなんだよ。ひどいな。(^_^;

    筆者は恐らく証明を理解していないから,こういう雑な書き方になっている。

    「適当な条件」の部分を厳密に書くとめんどくさいので高校の先生からは嫌われている公式です。

    とも書いてあるが,高校の先生が嫌う理由は「極限の基本公式や,極限を求める基本的な計算方法が身につかないから」だと思う(次の項を参照)。「厳密に書くとめんどくさい」なんてバカな理由ではない。高校の先生に聞いてみな。

    その下の方を読むと,ロピタルの定理の前提条件の1つが「\(\displaystyle \lim_{x\to a}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)が収束するとき」だと言うことを明記せずに「適当な条件を満たせば」と誤魔化しているために,回りくどい書き方をしている。

    ロピタルの前提条件は「極限を扱う。微分を用いる」というための自然な条件だ。「適当な条件」なんて誤魔化すのは理解するのに却って遠回りだ・・・というのを教えてくれる反面教師のような記事だと思う。

  • 受験の月

    ここはロピタルの定理はちゃんと書いているし,使い方に注意を促しているのはよいのだが,例題がひどい

    \(\displaystyle \lim_{x\to 0}\frac{e^x-1}{x}\)を求めるのにロピタルの定理を使っている。この極限が1であることは極限の基本公式だ。それを用いて\((e^x)’=e^x\)を導くのだ。そこに注意してこのサイトのロピタルの使い方を見てみよう。

    \(\displaystyle \lim_{x\to 0}\frac{\color{red}{e^x-1}}{x} =\lim_{x\to 0}\frac{\color{red}{e^x}}{1}=1\)

    赤字の部分の変形に\((e^x)’=e^x\)を使っているよな。ひどいな。この導関数の公式はどうやって導いたんだよ。考えてないだろ,おまえ。(^_^;

    採点者はロピタルのこういう使い方を見ると,その瞬間「コイツは分かってない」で0点だ。下手に教えるとこういうことをやる生徒が現れるから,ロピタルを高校生や浪人生に教えることに否定的な教師が多いのだ。

    【2018/07/13追記】
    今見たらこのひどい例題が無くなって,解説が充実している。おお,素晴らしい。

    このサイトは後は「ブンブン」に相当する計算を「瞬間部分積分」と呼ぶのを止めれば良いのに,と思う。(「ブンブン」と呼べと言う気はない。記号の使い方とか明らかにオレのkindle本(上巻下巻)を参考にしているのは偉いぞ。)

    それはおそらく故・山本矩一郎氏が自分の計算方法に名付けたものだ。尊重してやれよ。(「君は瞬間部分積分を見たか」を参照せよ。リンク先の下の方にある。)

    山本氏の「瞬間部分積分」がいかなるものかはここで紹介している。部分積分の公式で簡単に暗算出来るレベルのものを遠回りに行う(ひどい)という方法なんだけどね。

    元々はここで紹介したのとは微妙に異なるものを「瞬間部分積分」と呼んだようですが、

    と書いているので(微妙じゃなくて全然違う!さりげなく自己正当化をしているな。(-。-;)),承知の上でねじ曲げているのだろう。それは受験業者としての仁義に反するぞ。

    オレがアイデアを貸してやろう。「シン・瞬間部分積分」はどうかなw ・・・オレが使おうかな。\(^O^)/

  • 大学への物理 ~その対策に関する一考察
    このサイトはロピタルの定理ではないものをロピタルの定理と称して,しかも“証明”までしている。ひどいな。

    実際,上で命題Aの反例としてあげた\(\displaystyle f(x)=x^2\sin \frac1x,\quad g(x)=x,\quad a=0\)について,\(f(0)=0\)と定めれば(\(\displaystyle \lim_{x\to 0}f(x)=0\)であったから,自然な設定だろう)とすれば,大学への物理 ~その対策に関する一考察が主張する“ロピタル”(実際はロピタルではない)の前提条件を満たしている。

    しかし,もちろん\(\displaystyle \lim_{x\to 0}\frac{f(x)}{g(x)}=\lim_{x\to 0}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)とはならない。このサイトの“証明”の間違いを探してみるのが面白いかも。

ロピタルの定理なんて,大学1年の初めの方の内容だ。解析のテキストを見れば証明が必ず書いてあるはずだ。それをチェックすることすらしないで受験生に読ませるような記事を書いてしまうとは,勘弁して欲しいよ。

目の前にいる教師の言うことよりこういうwebの記事を信用する生徒が多いのが不思議だよ。

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  1. ロピタルの定理

    ロピタルの定理が使える条件は
    ∞/∞ 0/0と言った不定形の時ですが
    -∞/∞となるときはロピタルの定理は使えないのでしょうか?

    • ロピタルの定理

      例えばlim[x→0]xlogx
      =lim[x→0]logx/(1/x)とすると
      lim[x→0]logx=-∞,lim[x→0]1/x=∞
      lim[x→0](1/x)’≠0であり
      lim[x→0](1/x)/(-1/x^2)
      =lim[x→0](-x)=0
      ロピタルの定理より
      lim[x→0]xlogx=0
      のように出来るのかということです

      • 正しいですよ。

        • ロピタルの定理

          でわロピタルの定理は不定形が-∞/∞のときにも成り立つということですか?
          何故そうなるんでしょう…
          例えば今回は-∞/∞でも使えると仮定して解いていった結果0に収束しました
          0だから符号はあまり気になりませんが
          最後の値が1になったりしたら∞/∞でしか使えない場合富豪が逆になり-1に収束する

          みたいにはならないのでしょうか

          • プリントをダウンロードして読みましょう。
            証明を理解しないで議論するのはむだです。

  2. 私は数学が出来ない への返信

    議論はやめましょうという私の言葉を無視し,さらにデタラメを書き込むのは看過できない。最後の返答を書き,あなたのコメントはすべて削除します。言いたいことはご自分のサイトでお書きなさい。

    >連続関数の定義は、数学科向けの本(杉浦光夫、笠原皓司、加藤十吉など)と一般向けの本とでは違います。

    デタラメです。よくこんな嘘が思いつけるなぁ。

    ここに挙がった3名の先生(オレは全て研究会で講演を聞いた事がある\(^O^)/)の著書に限らず,教養部向けの解析の教科書(連続関数の定義と言っているので,そうでしょう)はどれも理系生を主な対象にするものであり,数学科の学生だけを対象にするものではない。

    あなたのコメントは高校生などの初学者に見せるのは有害なデタラメだ。位相空間を制限する意味を全く分かっていない。

    あなたが挙げている例はまともな大学なら理系の1,2年生対象の「位相入門」程度の講義で扱うようなものだ。数学科のレベルではないし,あなたは何故そんな位相を考えるのかを分かっていない。「完備でない距離空間では極限が何もわからなくて困る(当たり前)。中間値の定理さえ成り立たない世界だから,ロピタルもくそもない」という例だ。数学科でなくても解析を扱う理系のまともな大学生なら常識だろう。

    こんな簡単な位相を扱うのが数学科レベルだと思っているとは,ものを知らないにも程がある。知らなければもう少し謙虚になるべきだ。あなたは大学1年の5月レベルの解析を理解できていない。「若い人にパネルディスカッションを見せる」などと言うレベルには全く達していない。いい加減にしなさい。

    色々読み散らかした本の断片をつなぎ合わせて独りよがりの解釈を展開するのは,数学が伸びない生徒にありがちなパターンだが、あなたはまさにそれだ。

    >九州大学の野村先生の文章は、雑誌「数学セミナー」に掲載されたものです。ということは、数学を専門とする多くの人たちが読んだということです。それで訂正されていないのですから、正しいに決まっています。

    デタラメです。数セミに載るかどうかは正しいかどうかとは関係ありません。
    数セミは学術誌ではない。

    今日一緒になった知人3名は,みな旧帝大の数学科の大学院を出ていますが,野村さんの記事を読んで全員の反応が
    「なんだ,これ???」
    でした。うち1名は現役の数学者です。

    \(\cos x\)が0になるケースを無視して約分してしまって議論を進めることを“正当化”する理由が「九大の先生と東北大の先生がそう書いている」ですか。この程度のことが自分の頭で判断できませんか?

    私のような大学院をドロップアウトした者が言うのもおこがましいが,数学は色々な考え方があるのは当然だ。どの立場を取るのかを決めるのは

    • ・何がしたいのか
    • ・その立場だとどのような成果が得られるのか

    などだ。

    通常の実関数を扱うには実数全体で定められた距離空間を扱うのが当然で,いろいろな関数をまとめて扱うことが出来るから議論がしやすい。私はこの立場だし,圧倒的に多数派だ。特に「いろいろな関数をまとめて扱う」は重要で,「性質が似たものの関係・構造を調べる」というのが大学の数学の基本的な考え方だ。

    野村さんやあなたの主張は「関数ごとに距離空間を変える」というもので,どうしてもそうしたければそうすればいいけど,それで何が得なのか分からない。その考え方で何か分かりやすくなると言うことが全く思いつかない。新たな距離空間でどの定理が成り立つのかを一々吟味しないと議論が出来ないのだぞ,面倒くさい。

    野村さんが挙げた例はロピタルの定理が適用できないものだが,その理由は

    • ・私と私の知人は,\(x\)をどんなに大きくしても\(g'(x)\neq 0\)を満たさない場合が生じるので\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)が収束しないと考え,ロピタルの定理を適用できないと判断する。
    • ・野村さんやあなたは\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)は収束すると考えるが,\(x\)をどんなに大きくしても\(g'(x)\neq 0\)を満たさない場合が生じるのでロピタルの定理を適用できないと判断する。

    と分かれている。似ているけど\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)が収束かどうかの判断が違う。

    私は「後者の考え方はどうしてもそうしたければ止めはしないけど色々面倒だよ」と思うが,あなたは「後者のみが正しいのであり,前者は間違っている」と主張する。

    あなたがそこまで強硬なのは単なる勉強不足と無駄なプライドのせいだと思うが(だからオレは議論したくないんだ),野村さんがあの\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{f'(x)}{g'(x)}\)を収束と判断したくなる動機が分からない。

    少なくとも野村さんの立場だけが正しいと言うものでは全くない。

    野村さんは初学者向けのコラムでなぜこんな確実に誤解されることを書いたのかな?こういう■■を産むじゃないか。
    野村さんは\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{\cos x}{\cos x}=1\)としてしまうバカな受験生を九大に合格させたいのか?この極限は発散と正しく判断できる学生の方が伸びるよ。

    \(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{\cos x}{\cos x}=1\)としてしまう粗忽な奴は,気をつけないと証明の途中で「\(\displaystyle \frac{0}{0}=1\)」に相当することをやりそうで怖いぞ。(^_^;)

    (注。\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}u(x)=\alpha\)とは,普通は「\(\displaystyle \forall \epsilon >0. \exists r. \forall x>r. |u(x) -\alpha | < \epsilon\)」のことだ。\(\displaystyle u(x)=\frac{\cos x}{\cos x}\),\(\alpha =1\)としてみれば,\(\displaystyle \lim_{x\to \infty}\frac{\cos x}{\cos x}=1\)が誤っていることが分かる。「\(\forall x>r\)」に注目せよ。)


    数学を学び直していると言い「私は数学が出来ない」と称しながらあれこれ半可通の講釈をたれるとは,私には理解できない人だ。プライドだけ高くて数学が出来ないのが自分で許せないのだろうが,いい年をしているのだからそう言うのは自分で何とかすべきです。(私が彼のコメントなどを削除したので第三者には意味不明でしょうが,彼はそういう人です。)

    おっさんの数学コンプレックスなんかに誰も興味は無いよ。webに書いて反応をうかがう前にちゃんとした本を一冊熟読しろ。

    色々な人が見に来るこのBLOGに便乗して自分のサイトに誘導し,思い込みを広めようとする姿勢は迷惑だ。やめろ。

    最後に念を押します。
    あなたのコメントはすべて削除します。言いたいことはご自分のサイトでお書きなさい。

  3. f'(x)/g'(x)が収束するときとおっしゃっていますが、
    f'(x)/g'(x)=不定形のときについても触れるべきではないですか?
    このままだとロピタルの公式を複数回使える場合が示されていないです。

    • あなたはロピタルの定理の証明を理解してません。上の記事の中に私が書いた原稿へのリンクが張ってあるから読みなさい。そのp.3の問2がおそらく君が想定しているロピタルを2回使う問題だ。その解答の書き方を参考にしなさい。

      定理を証明から理解しないで適当な使い方(『どんどん微分すればいいんだろ』だろ?やれやれ)をしているのが,想像出来ます。そういう生徒が簡単に生じるから,受験生がロピタルを使うのを嫌う教官が多いのですよ。

      「極限」でちゃんと点数を取るには

      1. 教科書にある極限の公式を利用して解く。
      2. 自分で勝手に「公式」を作らない。(こういう奴がムチャクチャ多い)

      の2点を守る事だ。それが出来ないうちはロピタルのような高校の範囲にない定理を使ってはいけないし,証明を理解しないで「何となく使う。怪しいサイトに書いてある事を鵜呑みにして使う」は,0点への近道だ。

      上で例に挙げた怪しいサイトはどこもロピタルの定理の証明を書いていないか,書いていても間違っているか,のどちらかだ。
      そんなものを見て「ロピタルって便利だな」と使う神経がオレは信じられない。

      ネットに書いてある事をすぐに信じるのはおかしいだろ。誰が書いているのか全く分からないんだぞ。(その割りにはオレの書く事は信じてもらえないらしく,君みたいなおかしな事を書き込んでくる奴が後を絶たない。オレも信じろよw)

      君がその類いではない事を期待する。

      • すみません。書き方が悪かったです。
        確かに問3ロピタル二回使ってますね。
        私が申しているのはただ、f'(x)/g'(x)が不定形な場合、f”(x)/g”(x)が収束していれば問題ないということで、
        あなたが間違っているということではないです。私の古くさい知識でも、おなじ証明を踏んでいます。間違った証明が多いなか、しっかりと証明がなされていて感動したほどです。
        f(x)/g(x)=f'(x)/g'(x)=f”(x)/g”(x)
        こういうこともできる。
        ただしf(x)/g(x)、f'(x)/g'(x)は不定形で、f”(x)/g”(x)は収束しているときとする。
        例として強引ですが、
        f(x)/g(x)=2x/xで(簡単のためx≠0)
        x→0 f'(x)/g'(x)=2/1=2 収束
        不定形でないため、これ以上は使えない。
        x→∞ f(x)=x^2 g(x)=e^xでは
        一回ロピタルを使っても不定形であるため、
        f(x)/g(x)=f'(x)/g'(x)=f”(x)/g”(x)=0
        と使えるということです。

        ただ確かにあなたの証明には一回ロピタルを使って、∞/∞などであってもその次ロピタルを使って収束していれば、使えることを定義で、言外に含んでいます。
        f'(x)/g'(x)が収束するときf(x)/g(x)[ただし形は不定形]も収束していることを汲み取れます。そこから明らかに導けます。

        ただ私が思うのは、そこもあえて、本文で触れておかないと、ロピタルを有用に使えないということです。
        あなたほど頭のいい人だらけではないのです。
        おおまかにまとめると、
        (1)不定形で収束しているものがある。
        (2)だから何回かロピタル使って不定形が連続ででてしまっても、収束すれば、ロピタルは使える。
        というのを、私たちみたいな阿呆でも分かるようにしてほしいということです。

        問3も1回目のロピタルだけでは収束しているのかどうか、一見分からないとおもいます(あなたほどならわかってしまうと思いますが、そこは触れないでください)。
        ただ二回目のロピタルにより、収束し、微分前のf'(x)/g'(x)の不定形も収束することが示され、1回目のロピタルは有効というのがわかる。だから値が求まっているとか言うニュアンスです。

        • poorさんは教師でしたか。失礼しました。受験生だと思い込んで返信していました。すみません。

          poorさんが想定している定理は何となく分かりますが,それを「ロピタルの定理」と称しているものは見たことがありません。

          「ロピタルの定理」とはあくまで,私が書いた原稿にあるものだと思います。

          poorさんが言う「ロピタルを2回使う」と言うことに関して,私と考えていることがかなり違うと思います。

          あなたが例にあげた\(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{x^2}{e^x}\)をロピタルを用いて求めるには次のようにすべきです。

          step1.
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{x^2}{e^x}\)
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{2x}{e^x}\) (分子と分母を微分した)

          この段階で「=」で結んではいけない。後者が収束するかが不明だから!

          step2.
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{x^2}{e^x}\)
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{2x}{e^x}\)
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{2}{e^x}\) (分子と分母をさらに微分した)

          この段階でもまだ「=」で結んではいけない。最後のものが収束するか確認してない!

          step3.
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{x^2}{e^x}\)
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{2x}{e^x}\)
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{2}{e^x}=0\)

          最後のものが収束すると分かった! 

          step4.
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{x^2}{e^x}\)
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{2x}{e^x}\)
          \(=\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{2}{e^x}=0\)

          最後のものが収束すると分かったから,ロピタルの定理より2行目と3行目が等しいと分かる。

          step5.
          \(\displaystyle \lim_{x\to\infty}\frac{x^2}{e^x}\)
          \(\displaystyle =\lim_{x\to\infty}\frac{2x}{e^x}\)
          \(\displaystyle =\lim_{x\to\infty}\frac{2}{e^x}=0\)

          2行目が収束すると分かったから,ロピタルの定理より1行目と2行目が等しいと分かる。(完成)

          ーーー
          私はロピタルノ定理を積極的に教えることはしませんが,質問されたり,答案で酷い使い方をしているときは教えて,このようにやらせます。「ロピタルの定理」に書いてあることを見れば使い方はこれしかありません。

          しかし,どうせすぐに「どんどん微分すればいい」と誤解する生徒は現れるし,教えても実際の入試で役に立つ場面はほぼないし,誤った使い方をすれば記述式の答案ではそこでお終いだし,わざわざ教えるメリットが無い定理だと思います。
          (大学に入ればテーラー展開などを利用して収束の速さを議論する方が重要だから,載せていない解析の教科書も多い。)

          poorさんの言う「ロピタルの修正版」は意義を感じません。

      • あともうひとつ僭越ながら申し上げると、∞/∞等の場合、0/0の場合と証明がことなりますので、安直に0/0が±∞/∞の場合もできるとして証明完了とするのは如何かとおもいます。
        すごく長い証明だとは存じています。
        大体の教科書では省略されがちです。
        ならばせめて、証明しないなら
        定石に沿って「と、知られている」としていただきたいです。

        • 記事の中からリンクを張っている私が書いた原稿で\(\displaystyle \frac{\infty}{\infty}\)のタイプの不定形のときのロピタルの定理も証明しています。「安直に0/0が±∞/∞の場合もできるとして証明完了とする」って,何のことですか?

          ここと違うサイトを見てませんか?

  4. まず、すみません。
    確かに、下の方にかいてありました。
    0の場合のみ求めたあと、f(x)→∞などの場合でも使えるとかかれていたので勘違いしました。最後の方にかいてあったので問題なかったです。こちらのみすです。
    ただ、ひとつ願望を言えば、f(x)→∞の場合も議論したあとに、成り立つという風にかいてほしいです。

    あと、ロピタルの定理は確かにあなたの原稿で私の知る限り10割正しいです。
    ただ例題としてあげたとき、その今あなたがなさってくれた、f”(x)/g”(x)が収束していたから、=で結べるんだということを、丁寧にかいてほしいだけです。

    確かにテーラー展開やマクローリン展開の方が実用性は高いです。
    高学年の授業ほど、高次の微小で消してしまえば早いというのが多いです。
    ただ、工学の分野ではロピタルの方が有能な場合をたまに見かけます。
    解くに初歩的な部分です。
    十分に離れたときなどという感じでx→∞を考えるときなどです。
    x→0 xlnxなんかを利用するものなんかです。
    そんな理由でカリキュラムに含まれています。
    しかしながら
    間違った答えをよく見受けます。
    複数回ロピタルを使うときの要点に例題で触れてほしかった。ただそれだけです。
    なぜ、その複数回ロピタルについて触れてほしかったかというと、学生への説明の道具として一度使ってみたんですが、どうもここまで詳しくかかれたものでも、勘違いするらしく、
    一問ロピタルでない方が圧倒的に早く解ける問題を出しまして、
    ロピタルでなければ5回計算、
    ロピタルなら、18回使うことで解ける問題です。
    しかし、収束していることを示す前に=でガンガン結んできたひとがいまして、途中の微分で挫折して、収束する前に諦め、ロピタル使っていない人が途中点をもらっているのだから、私も貰えるはずだと言ってきまして、
    内容を数式から察しず、使っていたんだとおもいます。
    そこで、このサイトを紹介するのを一時やめているわけです。
    そんな理由で、一回目の仮に実行したロピタルが不定形の場合は複数回目で収束しているから使えたという情報がほしいのです。それがあれば、私的には、ロピタルを教える際、このサイトを見てみてください。だけで終われば、自前の本の貸し出し、コピー、説明などが省けて楽なんです。
    どうでしょうか。

    • 0/0の証明かとおもっていたぶぶんは、ただの反証部分でした。
      なので
      ∞/∞については無視してください。

    • poorさん,プロじゃないですか。勘弁して下さい。
      初めはロピタルを使いたがる受験生だと思い込み,次はロピタルを教えたがる塾講師だと思い込んでいました。
      まさか大学の先生が見に来るとは思いませんでした。すみません。

      自戒を込めてこのスレッドはこのままにしておきます。

      私のあの原稿はあくまで受験雑誌に載せた受験生向けのものです。
      大学生を鍛えるようなものではありません。
      (ロピタルで18回,使わなければ5回ですか。厳しい試験ですね。)

      足らない所はご自由に補って使って下さい。時間があれば大学1年生にも役に立つように改訂しますが期待しないで下さい。

      失礼な発言をご容赦ください。

  5. 「私は数学ができない」氏はともかくとして, 野村先生は関数ごとによって距離空間を変えるなどという話をしているのではなく, 除去可能特異点の話をしているのです.
    すなわち
    \begin{align}
    h(x)=\begin{cases}
    0 &\textnormal{if $x$ is an odd multiple of $\pi/n$} \\
    f'(x)/g'(x)
    \end{cases}
    \end{align}
    の連続性を考えているわけです.
    $\lim_{x\to \alpha}$ でロピタルを使う場合に分母と分子が0に収束するものは解析学的には除去可能特異点を考える話になるのでこれはごく自然な話ですし, ご友人の先生も「収束する」で納得されるはずです.

    解析学の先生方はときどき$\sum_{n=0} \dfrac{(-1)^n}{(2n+1)!}x^{2n}$ を$\dfrac{sin x}{x}$ と省略して書く場合があり、必ず場合分けで書かないと初学者には分かりにくいという批判はありえましょうが, 普段書いている文章と同じような感じで書いてしまうのは仕方がない側面もあります.

    この文章を残しておく意味もございませんのでご一読後は消していただいてかまいません. が, 上記の $h(x)$ の連続性や収束値を計算した後に, さらにこのページが充実することを望んでいます. (他よりもしっかりしているので)

    • 解説頂きありがとうございます。
      特異点除去とは全然考えていませんでした。納得しました。
      野村先生のコラムは自然と定義域を拡張できる場合の話なのですね。

      ーーー
      mathjaxを導入しているので,
      半角の\(と\)の間にLaTeXのコマンドを書いていただければ数式が表示されます。

    • 自己レス
      /[
      f(x)&=x+\cos x \sin x \\
      g(x)&= e^{\sin x} f(x)
      /]
      とすると /( f(x), g(x)\) は \( C^{\infty}\) 関数で, \( x\to +\infty\) でともに \( +\infty \) に発散.
      \[
      h(x):=\cases{
      0 & x=(2k+1)\pi /2\, k\in \mathbb{Z} \\
      \dfrac{f'(x)}{g'(x)} & \text{otherwise} }
      \]
      とすると \( x\) が\( h(x)\) の特異点でないときは
      \[
      h(x)=\dfrac{\cos ^2 x}{e^{\sin x}(f(x)+2\cos x)\cos x}=\dfrac{\cos x}{e^{\sin x}(f(x)+2\cos x) }
      \]
      これの絶対値が \( 0\) に収束. 一方, 特異点 \( x=(2k+1)\pi /2\) においては
      \[
      \lim_{\Delta x\to 0}
      \dfrac{\cos ^2 ((2k+1)\pi /2+\Delta x)}{e^{\sin((2k+1)\pi /2+\Delta x)
      }(f(((2k+1)\pi /2+\Delta x))+2\cos ((2k+1)\pi /2+\Delta x))\cos ((2k+1)\pi /2+\Delta x)}
      =\lim_{\Delta x \to 0} \dfrac{\cos ((2k+1)\pi /2+\Delta x)
      }{e^{\sin ((2k+1)\pi /2+\Delta x)}(f(((2k+1)\pi /2+\Delta x))+2\cos ((2k+1)\pi /2+\Delta x)) }
      =0
      \]

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