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2017年センター試験数2B「確率・統計」出題予想

2017年センター試験数2B「確率・統計」出題予想

2017年センター試験数学2B「確率・統計」を予想する

センター試験まで一ヶ月を切った今,数学2B第5問「確率・統計」の出題を予想してみる。

テーマと配点

配点は昨年と同様に,前半の「確率分布」が10点,後半の「統計的な推測」が10点であろう。

確率分布は「さいころ2個」と予想

確率分布のテーマは過去には

  • 2015年は「玉」の確率
  • 2016年は「点の移動」についての反復試行の確率

となっているので,2017年はシンプルにさいころの確率と予想する。

独立な2つの確率変数と言うテーマがまだ出ていないので,さいころを2個投げさせる,と予想する。

例えば次のような問題だ。(1)でさいころを1個投げる基本的な問題を聞き,(2)でさいころを2個にする。

(1) さいころを1個投げるとき,出た目の平均は\(\displaystyle \frac{[ア]}{[イ]}\),分散は\(\displaystyle \frac{[ウエ]}{[オカ]}\) となる。
(2) 大小2つのさいころを投げ,それぞれの目を\(X\),\(Y\)とし,\(Z=2X-Y\)とおく。\(Z\)の平均は\(\displaystyle \frac{[キ]}{[ク]}\),分散は\(\displaystyle \frac{[ケコカ]}{[サシ]}\) となる。

(1)は数学Iのデータの分析でも扱うような問題だから簡単だろう。答は順に\(\displaystyle \frac{[7]}{[2]}\),\(\displaystyle \frac{[35]}{[12]}\)。配点は各2点。

(2)は,平均と分散の公式を問う問題。

(1)から\(\displaystyle E(X)=E(Y)=\frac7 2\),\(\displaystyle V(X)=V(Y)=\frac{35}{12}\)であり
\(\displaystyle E(Z)=E(2X-Y)= 2E(X)-E(Y)=\frac{[7]}{[2]}\)

\(X\)と\(Y\)は独立であるから
\(\displaystyle V(aX+bY)= V(aX)+V(bY)\)
が成り立つ。(\(a\),\(b\)は定数)

この公式は昨年まで聞いていないので,2017年は聞くのではないか。

これと「\(V(aX)=a^2 V(X)\)」などを用いると
\(\displaystyle V(Z)=V(2X -Y)=V(2X)+V(-Y)= 4V(X)+V(Y)=5\cdot \frac{35}{12}=\frac{[175]}{[12]} \)

配点は各3点。

この辺りは,「確率分布と統計的な推測」の第1・3節や,センター試験対策演習問題の第3回と第4回を参照して欲しい。

「統計的な推測」は視聴率と予想

後半の「統計的な推測」は,過去の出題が

  • 2015年は母平均の推定
  • 2016年は二項分布の近似と母比率の推定

と重要な基本テーマを出し尽くしてしまった。

だから,2017年は応用的なテーマになって

  • 偏差値(正規分布の応用)
  • 視聴率(母比率の推定の応用)

のどちらかだろう。

2016年に母比率の推定を出しているから,視聴率だとそれとかぶってしまうので出しにくい気がするから,偏差値かな・・・と思うと,受験生には偏差値は生々しすぎるので出しにくい気もする。

ここは直感を信じて,視聴率と予想しよう。その方が面白い問題を作れそうだ。
アメリカの大統領選挙に関して,事前の支持率の調査を題材にもできるし。

視聴率に関しては「確率分布と統計的な推測」のセンター試験対策演習問題の第9回と第10回を参照して欲しい。

偏差値は同じく第7回と第8回だ。

センター試験の数学の注意

最後に,センター試験の数学全般についての注意をしておく。センター試験の数学は大きく点数を落とさないことが重要だ。

1Aも2Bも各大問の最後の設問は難しいが,せいぜい3,4点だ。大問4つの最後の設問をすべて飛ばしても他ができれば80点以上取れるのだから,難しければサッサと飛ばす。

「最後の設問にこだわって時間を使ってしまい,次の大問の初めの方の易しい問題で計算ミス」が最悪。これは絶対避けよう。

計算を見直す時間はない。特に大問の初めの方は慎重に計算しよう。そこでミスすると大問をほとんど落とす悲劇が起きてしまうからだ。

解答時間の目安は大問ごとに「配点×0.6 -1分」。(1分引くのはマークする時間)

この時期はマーク式総合問題集のような本番の形式の問題集をやっているはずだが,各大問の初めに解き始めたときの時刻をメモする。途中で60分たってしまったらその部分に印を付けて置き,とにかく最後まで解く。

その上で,上記の目安の時間を大きく超えてしまった問題についてその原因を考え,

  • 忘れている公式などがあったのなら復習する。
  • 計算ミスならまずはその部分をやり直す。
  • 以上の作業の後,必ずその大問を初めから解き直す。順調に解いたらどんなペースでできるのか確認する。

受験生諸君の健闘を祈る!

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  1. こんばんは、いつもお世話になっています。
    現在、マーク式総合問題集で対策をしているのですが、過去問の本試験・追試験は何年分程度取り組んでおくのがベストでしょうか。

    • ヤドランさん、こんにちは。
      センター試験の過去問は新課程になった2015年と2016年の本試をやって下さい。
      追試は傾向が全く違うのでやる必要はありません。
      追試は,本試が参考にならないように作っているのでしょう。
      そうでないと本試をわざと休んで追試を受けると有利になってしまいますから。

      ですから,マーク式総合問題集のような本番形式の問題集が勉強の中心になります。
      河合出版のものをやったら駿台のものをやればよいです。東進や代ゼミのものは問題がダメなので無駄です。

      数列やベクトルが苦手なら,その単元の問題だけを本試の過去問でやってみるというのはOKですよ。

  2. 初めまして、先生の確率統計の本を買った者です。いつかのマーク模試で
    “ある県で行った学力テストの平均点を信頼区間の幅が2点以下になるように推定したい。信頼度98%以上で推定するには、およそ何人以上の生徒の点数を調査すれば良いか求めよう。…”
    という問題があったのですが、このようなサンプル数の決定?の問題は出る可能性がありますか?

    • ℃さん、こんにちは。そう言う問題が出るかと言えば、私は少なくとも今年のセンターではでないと思います。ちょっとレベルが上がりすぎですから。

      しかし、もしもそう言う出題がされても、私の問題集のセンター演習を勉強すれば対応ができますよ。標本の大きさを変えると信頼区間の幅がどう変わるかの問題は入れてありますから。第7、8回を見てください。(^_^)v

  3. 2017の問題難しかったです
    この本に乗っているような問題のレベルとは思えなかったのですがどーなのでしょうか?

    • センター脂肪さん,こんにちは。

      確かに予想外の出題でした。
      第2問の積分とかぶることを承知で一般的な連続型の確率分布を出題してくるとは全く予想していませんでした。
      申し訳ありません。

      (1)(2)は本書でも扱っていた二項分布と,それを正規分布で近似する話でしたが,それは昨年も出題していたものでしたから
      まさか二年連続で出題してくるとは思いませんでした。

      (3)の\(\displaystyle a\leq x \leq \frac32 a\)となる確率の求め方は本書では扱っていませんでした。すみません。
      あんな不自然な確率分布を出してくるとは全くの予想外でした。統計的な推測を問わずにあんなことを聞く出題意図はわかりません。

      実はあの確率は確率密度関数\(y=f(x)\)のグラフと2直線\(x=a\),\(\displaystyle x=\frac32 a\)と\(x\)軸とで囲まれる台形の面積だと言うのが,正規分布の場合と同様なのですが,そんなことは気づきませんね。

      ここはパスして次の\(X\)の平均を問題文に与えられている定積分で計算すれば
      \(\displaystyle \int_{-a}^{0}\frac 2{3a^2}x(x+a)dx +\int_{0}^{2a}\frac 1{3a^2}x(2a-x)dx\)
      \(\displaystyle =\underbrace{-\frac16 \cdot \frac2{3a^2} a^3}_{\frac16 公式} +\underbrace{-\frac16 \cdot \frac{-1}{3a^2} (2a)^3}_{\frac16 公式}\)
      \(\displaystyle =-\frac19 a + \frac 49 a\)
      \(\displaystyle =\frac{a}{3}\)
      とできたのです。

      (3)の確率密度関数にビックリしなければ計算量などは数列やベクトルよりはやはり少なく,どの設問も公式を当てはめるだけなので難しくないはずなのですが,本書での練習がないので厳しかったですね。申し訳ない。

      私が言うのも恐縮ですが,二次試験に気持ちを切り替えて勉強してください。m(_ _)m

  4. 確率分布、先生の本のおかげで前半と最後の1点を拾い15点は取れました。出来れば満点を狙ってましたが、毎年難化していた数列だったら15点も取れたか分かりません。何より恐怖でしかなかったセンター数2Bに、時間のゆとりが持てるようになったのは先生の本のおかげです。本当に感謝しています。

    • おはDさん、こんにちは。難化した確率分布で15点とは大したものです。おめでとう。
      数列もベクトルも意外と計算が面倒なのに対して、確率分布は公式に当てはめていくだけなので実は一番楽だったのですが、まさかの確率密度関数が出ましたから、強烈でした。申し訳ない。

      二次試験を頑張ってください!吉報を期待しています。

  5. 結局、確率統計は選びませんでしたが、数2B1問ミスでした。
    最初はもちろん選ぼうと思っていたのですが、確率密度関数とかいてあった時点でこれは先生の本に載ってないタイプ、止めようと即断できました。なので載せる問題を限定したのは間違いでは無かったと思います。中途半端に説明されてたら出来ないのに出来る気になっていたと思いますから(笑)
    選ばなかったとはいえ、数列ベクトルどっちかが分からなくても確率統計で半分は抑えられるという安心感が得られたり、数1aの変数変換が当たり前のように思えたり、と役には立ちました!
    学参自体があまり売れないのに、この明らかに需要の少ないであろうお金にならないニッチな分野の本を出したことは講師の鑑だと思います。勧めるのも勇気のいることだったんじゃないかなと思いますし。

    ただ2015,2016数学1A2Bの本試追試を見ていて結構イヤらしい問題、(受験生の私が言えることではないかもしれませんが)センスのない問題が多かった気がする(2016本試の群数列でk群ではなくk-1群を考えさせる。2016の追試のベクトル、正8角形を描かせる上に、その対角線を引いたものも描き直さなければならない、など)ので今年の確率統計も危険だなと私は思っていましたね。

    長々とすいません。

    • 数2Bは高得点でしたか。おめでとう!
      問題文を最後まで見てから選択問題を決めるとは素晴らしい。

      ただ,確率密度関数が出題されたら要注意,と言っておけばと後悔しています。

      今回のセンター試験は異例ずくめで
      【数1A】
      ・第1問「数と式」で,本来は範囲外のはずの分数式,3次式,4次式が出題され,完全に旧課程の出題に戻った。(いいのか?)
      ・第2問「データの分析」では変数変換した場合の共分散,相関係数が昨年に続いて出題。変数変換は数B「確率分布」のはずとの批判は昨年もあったはず。考慮する気がないんだな。
      ・第5問「平面幾何」では最後が三角比の問題になった。第2問とかぶっている。(いいのか?)
      ・第3問(4)は誘導が邪魔。\(\displaystyle \frac{ス}{セ}\)も\(\displaystyle \frac{ソ}{タ}\)も,\(\displaystyle \frac{ア}{イ}\)に等しいのは当たり前!
      ・第4問「整数」は,定番の問題を外して,4の倍数の判定と9の倍数の判定。知らない子もいるはず。最後の2進数で0がいくつ並ぶかは二次試験でも出来の悪いかなりハードな問題。

      【数2B】
      ・「a」が正解になるのが9箇所も!こんなに多いことは珍しい。


      そして確率分布は,素朴な確率を聞かずに統計から始めて,確率密度関数を聞いてただの積分の問題にしてしまう・・・とにかく定番の問題は聞かない,というようでした。上位生はともかく中下位生にはきつい試験だったと思います。

      確率分布(3)の「\(X\)の平均は\(\displaystyle \frac{セ}{ソ}\)」は次のように考えた人がいたそうです。
      ・分子がaのはず。
      ・\(Y=2X+7\)の平均が分数になっているから,ソは奇数3,5,7,9のいずれか。
      ・問題に3がたくさん現れているから,ソは3だろう。

      お見事!


      >2016の追試のベクトル、正8角形を描かせる上に、その対角線を引いたものも描き直さなければならない、など)ので今年の確率統計も危険だなと私は思っていましたね。

      素晴らしい分析です。脱帽。(^_^;)

      これで確率分布の選択者は激減しますが,確率密度関数の解説を何からの形で公開するつもりです。積分のテクニックですから,確率統計の他の内容とは随分異質な感じですけどね。


      二次試験を頑張ってください!

  6.  自分も先生の本でこの分野を勉強し、センター試験に臨みました。試験最初に問題に目を通したとき、確率密度関数が出ていて驚きましたが、(1)(2)で確実に10点は取れるとふんで強行しました。結果は14点でしたが十分に満足しています。
     もともとセンター試験は9割を目標にしており、また実質センター試験のみとなったので、保険としてこの分野を勉強しようと考えました。始めは教科書で勉強していたのですが、いまいち分かりにくいので、先生の本を使い始めました。年明けの5日間で一通りは終わり、あとは軽く維持しておくだけでした。
     自分が思うこの分野のメリットは、見掛け倒しでそこまで難しくない、パターン化されている、計算量も少なく見直しも楽であるということでした。それを鑑みると、先生の本は整っていて解説も丁寧でパターンの習得が行いやすかったです。既に他の方がおっしゃっていますが、何より数列、ベクトル以外の選択肢があり、時間の短縮ができるということは非常に心強かったです。
     確かに先生の本では確率密度関数の積分は取り上げられておりませんでしたが、うろ覚えで(3)の一問は解けましたし、今思えばただの積分でした。確かに教科書もしっかり読んでいれば今年度も満点を狙えたと思います。しかしやはり教科書は分かりづらいので、この分野の勉強では非常にお世話になったと思います。
     自分としては、慌てやすい数学ⅡBも先生のおかげで落ち着いて取り組むことができたので感謝しています。ありがとうございました。

    • 3さん,こんにちは。確率分布は14点ですか。
      満点を取らせてあげたかったなぁ。。。

      >確かに教科書もしっかり読んでいれば今年度も満点を狙えたと思います。

      教科書も一般的な確率密度関数の扱いは1ページ程度で軽いですし,整式の積分の話ですから
      ・センター試験で出るはずがない(積分は第2問で必ずやる)
      ・もし出してしまったら分量の関係で「統計的な推測」という単元名にもなっている内容が出せない
      と思い込んだのが失敗だったな,と思っています。それを承知で出題してくるとは全く予想外でした。まるで、従来の追試(本試と全く異なる出題をする)のようです。

      問題集で扱わないですみません。

      >自分としては、慌てやすい数学ⅡBも先生のおかげで落ち着いて取り組むことができたので感謝しています。

      ありがとう。そう言ってもらえると少し気が安まります。


      二次試験(面接とか小論文かな?)に向けてしっかり勉強してください!志望校合格をお祈りします!!

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