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私のKindle book 一覧

私のKindle book 一覧

はじめに

私がAmazonから出版している電子書籍(いわゆるKindle book)を紹介しておこう。どれもスマフォやタブレット,PCで読める。ただし,Kindle Paper white という電子ペーパー端末では読めない。Kindle Paper white のCPU性能が足らないためだろう。

「高木貞治とブンブン(上)」

\(\displaystyle \int_1^{\color{red}3} (x-1) (x-2)\,dx\) のような定積分の計算(積分区間の上端が2なら\(\displaystyle \frac16\)公式で簡単だが,3なのだよ)をミスする受験生は意外と多い。しかし,センター試験でもこの程度の計算は現れるから簡単な計算法「ブンブン」を解説した。整式の積分の話なので,文系でも役立つ。

具体的には,上の定積分は次のようにサッと出来るようになる。「サッ」というのは次の式を書く時間だけで,と言う意味だ。せいぜい十数秒だろう。

\(\displaystyle \int_1^{\color{red}3} (x-1) (x-2)\,dx=\left[\frac{(x-1)^2}2\cdot (x-2)-\frac{(x-1)^3}6\right]_1^ 3 =2-\frac43 =\frac23\)

書名の「高木貞治」は日本で数学に関わる者なら誰でも知っているはずの大数学者。オレが「ブンブンは我ながら便利だなぁ」といい気になっていたら,何度も読んでいる高木先生の「解析概論」に同じ計算が解説されているのを発見して「オレってどれだけ馬鹿なんだ・・・」と思ったのが書名の由来。

「高木貞治とブンブン(下)」

上巻に続き,理系向けに数3の関数で「ブンブン」を解説している。下巻だけで内容は完結しているので,上巻を読まなくても大丈夫。(整式のブンブンを詳しく練習したければ上巻も読んでね。)

例えば,\(\displaystyle \int_0^{\pi} e^{2x}\sin x\,dx\)なら,次のようにサッと出来るようになる。 「サッ」というのは次の式を書く時間だけで,と言う意味だ。せいぜい二十秒程度だろう。

\(\displaystyle \int_0^{\pi} e^{2x}\sin x\,dx\)
\(\displaystyle =\left[e^{2x}(-\cos x)-2e^{2x}(-\sin x)\right]_0^{\pi} +\int_0^{\pi} 4e^{2x}(-\sin x)\,dx\)
\(\displaystyle =\frac{e^{2\pi}+1}5\)

理系は大学の1,2年でテーラー展開やフーリエ級数の計算で部分積分を使うことが多いから,ブンブンがそこでも役立つよ。

Amazonのレビューでは「Kindle Paper whiteで読めない」と評価が☆1つになっている。内容で付けてくれよ。(^_^;)
色んな人がいるなぁ,と思うが,Kindle Paper white で読めない代わりにファイルサイズが小さくなり(Kindle Paper white に対応させるより二十分の一程度になっている),テキスト検索ができると言うメリットがあるのだ。特に,後者はパラパラめくれない電子書籍にとっては,見たいページを探すために重要な機能だと思うけどね。

「包絡線でガッツポーズ」

直線や曲線の通過領域を求めるために大変便利な「包絡線」を解説した。こんな本は他にないぜ,と思っていたら旺文社から「数学 軌跡・領域 分野別標準問題精講」と言う本が出て,オレの本とほぼ同じことが書いてある。しかし,2004年のセンター試験数学2Bに包絡線の問題が出たことは明記していない。
オレの勝ち。\(^O^)/

通過領域の求め方の従来の教え方はいきなりレベルを上げすぎ

直線や曲線の通過領域を生徒に解説するには普通は

  • step1. 例えば\(0\leq a \leq 1\)で\(a\)を動かすときの直線\(l:y=ax\)の通過領域\(D\)を考えさせ,「図形が動くこと」と「通過領域」のイメージを分かってもらう。
  • step2. 媒介変数の存在条件や,“ファクシミリの原理”による一般的な解法

の順に解説するのだろうが,このstep1とstep2が飛びすぎているとオレは思う。

実際これで教わる受験生の多くが身につかないから,この手の問題は極端に出来が悪いのだ。

本書での解決方法

step1とstep2のの間に

  • step1.5 媒介変数について2次の直線\(l\)(例えば\(l:y=2tx -t^2+1\))について包絡線を求めて,\(l\)の通過領域\(D\)を求める。

を入れた方が,生徒は断然理解しやすい。\(l\)の動き方が具体的に目に見えるからだ。

しかし,この場合の包絡線を求める方法は,某受験雑誌などでは「突然,判別式=0を考える」と言う方法があるだけで,生徒には却って謎になってしまう。

そんな教え方をしないでも,媒介変数について2次の場合は必ず行う「媒介変数について平方完成」の作業によって包絡線は分かる,というのが本書の売りなのだ。

実はこの方法で入試の通過領域の問題の多くは簡単に解けてしまう。

平方完成によって包絡線を求める方法は入試で使ってももちろん良い

Amazonのレビューでは「包絡線を使うのはグレーゾーン」とあるが,オレが解説した「平方完成による包絡線を導く方法」は入試で使うのに何の問題もない。実際ある高校の先生が有名大学の数学教授を招いた入試研究会の席でこの方法を質問してくれて(その大学はこれで簡単に解ける問題を出した)
「私が採点したなら満点」
との回答を得たそうだ。そりゃそうだ。減点する理由は無い。(「掛け算の順序交換を認めない小学校の教材」とは大違い。)

偏微分で包絡線を求める方法はその原理を解説している

2004年のセンター試験数学2B第2問が,偏微分で包絡線が求められる原理が背景にあることを詳しく解説した。

にも関わらず,「偏微分のことが詳しく書いていない」との批判がamazonのレビューにあるのは偏微分を用いて包絡線を求める例が少ないことを指しているのだろう。それはオレは偏微分の手法を詳しく教えるつもりがない(いい加減に使われるのが怖い)からなので,見解の相違ですね。あくまで本書の読者としては受験生を想定しているので,偏微分の利用例には踏み込まない方が安全です。

なぜ偏微分によって包絡線が求められるかさえ分かってくれれば,読者が大学入学後に大いに役立つだろう。

「ベクトル速算法」

私がセンター対策のゼミで配布するプリントを書籍にしたもの。センター試験数学2Bのベクトルの問題は,残り数分という切羽詰まった状況で解くことが多いから少しでも計算を楽にできる方法を知っておくべきでしょう。本書の方法が一箇所でも使えれば数十秒程度の時間短縮になるでしょう。

例えば,三角形OABと\(\displaystyle \overrightarrow{OP}= \frac 12 \overrightarrow{OA}+\frac13 \overrightarrow{OB}\)を満たす点Pがあるとき,直線OPと直線ABの交点Qについて,
\(\displaystyle \overrightarrow{OQ}=\frac{3\overrightarrow{OA}+2\overrightarrow{OB}}5\)
と一瞬で導く方法などを解説している。。直線のベクトル方程式を立てて係数を求めていたら随分時間がかかってしまうはずだから,これが使えるだけでもかなり大きい。

最後に付けたモスクワ大学の入試問題は面白いと思うよ。

おわりに

以上に挙げたKindle bookは買わなくても,Kindle Unlimitedに加入すれば無料で読めます。Kindle Unlimitedは加入月は無料なので,読んですぐにKindle Unlimitedを解約すれば本当の無料(変な言い方)で読めます。

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