saitei.net

軌跡は満点が当たり前

軌跡の求め方はただ1つ

例の「軌跡・領域」がどのように軌跡の求め方を解説しているかは知らないが(読み忘れた(^_^;)),今回は軌跡の求め方を解説しよう。ポイントはただ1つだ。
点Pの軌跡を求める場合は,次の順で処理すればよい。

  • step1.「P以外の動くもの」(パラメーターと呼ぶ。日本語なら媒介変数だ)をP(やPの座標)で表す。
  • step2.それを利用して,パラメーターを消去する。

Pの軌跡を求めるには,「パラメーターの条件」から「軌跡の方程式」と「軌跡の範囲(あるいは除外点)」を導く。そのためには,上記の「step1」が当然だ。

注。例外

これ以外の解き方をするのは,次のようなものだ。

  1. 簡単な問題。例えば「\(x=t+1\),\(y=t+2\)のときの点\((x,y)\)の軌跡」という程度の問題。(これは\(y=x+1\)だよね。)
  2. 初等幾何。例えば「定点A,Bに対してAP\(\bot\)BPとなる点Pの軌跡」。(これはABを直径とする円周だな。)

こんなのはどうでもいいよな。(^^)

例題1

【問題】\(m\)が実数全体を動くとき,2直線\(mx+y=0\),\(x-my=1\)の交点Pの軌跡を求めよ。

[方針]
この場合はPの軌跡を求めるのだから,「P以外の動くもの」である\(m\)がパラメーターだ。
\(m\)をPの座標を用いて表そう。

【解答】
P\((X,Y)\)とすると
\(mX+Y=0\qquad \cdots 〔1〕\)
\(X-mY=1\qquad \cdots 〔2〕\)

(i) \(X\neq 0\)のとき〔1〕より
\(\displaystyle m=-\frac Y X\)
〔2〕に代入し
\(\displaystyle X+\frac{Y^2}{X}=1\)
\(\displaystyle X^2 +Y^2 =X\)
\(\displaystyle \left(X-\frac12\right)^2 +Y^2 =\frac14\)

(ii) \(X=0\)のとき。
〔1〕より\(Y=0\)
しかし,\((X,Y)=(0,0)\)は〔2〕を満たさない。(不適)

以上より
円\(\displaystyle \left(x-\frac12\right)^2 +y^2 =\frac14\).
ただし,\((0,0)\)は除く。(答)
ss-2016-10-16-0-44-58

注意。パラメーターは消せばよいというものではない。消し方が問題

多くの参考書では軌跡を求める方針として「パラメーターを消去する」とだけ書いてあるが,これは誤解を生む表現だ。

「パラメーターを消す」とだけ覚えていると,今の問題を次のように解いて失敗する生徒がいる。

【誤答】
\(〔1〕\times Y +〔2〕\times X\)より
\(X^2 + Y^2 =X\)
\(\displaystyle \left(X-\frac12\right)^2 +Y^2 =\frac14\)

以上より
円\(\displaystyle \left(x-\frac12\right)^2 +y^2 =\frac14\).(誤答)

これは\((0,0)\)が除外点であることを示していないので,正解ではない。
パラメーターは消せばよいというものではない。消し方が問題なのだよ。

例題2

【2015信州大】
\(xyz\)空間内の点A\((0,-1,1)\)を考える。\(xy\)平面上の点Pに対して,直線APが\(xz\)平面と交わる点をQとおく。Pが\(xy\)平面上の放物線\(y=x^2\)上を動くとき,Qの軌跡を求めよ。

[方針]
Qの軌跡を求めるのだから,「Q以外の動くもの」であるPの座標をQの座標を用いて表す。

【解答】
Q\((X,0,Z)\)とする。
Pは直線AQ上にあるから,Oを原点として
\(\overrightarrow{\mbox{OP}}=\overrightarrow{\mbox{OA}}+t\,\overrightarrow{\mbox{AQ}}=(0,-1,1)+t(X,1,Z-1)\)
と表せる。(\(t\)は実数)

Pが\(xy\)平面上にあるので
\(1+t(Z-1)=0\)
よって,\(Z\neq 1\)であり
\(\displaystyle t=-\frac1{Z-1}\)
よって,P\(\displaystyle \left(-\frac{X}{Z-1}, -1-\frac1{Z-1},0\right)\)

Pが放物線\(y=x^2\)上を動くので
\(\displaystyle -1-\frac1{Z-1} =\frac{X^2}{(Z-1)^2}\)
\(\displaystyle -(Z-1)^2-(Z-1) =X^2\)
\(\displaystyle X^2+\left(Z-\frac12\right)^2 =\frac14\)

以上より,Qの軌跡は\(xz\)平面上の
円\(\displaystyle x^2+\left(z-\frac12\right)^2 =\frac14\)
ただし,\(z\neq 1\)より点\((0,0,1)\)は除く。(答)

終わりに

今回のどちらの問題でも,「点Pの軌跡を求めるときは,P以外の動くものをP(の座標)で表す」と言う考え方により,軌跡の方程式はもちろん、除外点も自然と求められることが分かるだろう。これで軌跡の問題は確実に満点が取れるよ。(^^)v

  • ピックアップ
  • Category

この記事は参考になりましたか?

1
コメント0件
URL :
TRACKBACK URL :

Leave a reply

*
*
* (公開されません)

CAPTCHA


Return Top